稲沢の教育に責任をもつ組合

執行委員長あいさつ

 春らしく穏やかな気候に心和む季節となりました。新型コロナウイルス感染症も「Withコロナ」から「Afterコロナ」へと変わろうとしています。組合員の皆様におかれましては、これから教育活動に対する制限も緩和・解除され、より自由に、より活発にすすめられることを期待し、本年度の始まりを迎えてみえることと思います。
 わたくしたち執行部も2月にご信任をいただき、新しいメンバーで活動をスタートさせました。稲沢教組の運動方針を具現化できるよう活動にとりくんで参ります。昨年度「3つのあい」を大切に、組織の強化と団結をすすめてきました。本年度は「Smart」と「実感」をテーマに運動を展開して参ります。「Smart」は、「活発な」や「洗練された」、「賢い」など、多くの意味をもちます。これまで、新型コロナウイルス感染症により活動が制限されてきた組合活動も、緩和・解除されることで活発にすすめられると期待しています。しかし、ただ活動を元に戻すのではなく、これまでの経験を生かしながら、より洗練された活動にしていきます。さらには、これまでの「つながり・あい」に「Smart」を加え、教員も子どもたちもゆとりと豊かさのある教育環境を、そして組合員の皆様に組合のよさを実感していただけるよう活動にとりくんで参ります。
 さて、本年度、国においては、教科担任制の推進のために九五〇人の定数増がなされました。また、県においては、国に先駆けて小学校第五学年まで三五人学級の実現や通級指導教員や日本語教育適応学級担当教員が増員されました。さらには、産休・育休代替教員の前倒し任用の実施にむけた予算立てもされ、人材確保に苦慮し、現場の負担が増えている昨今にとって明るいニュースです。賃金関係については、三年ぶりに月例給・一時金の引き上げとなりました。これは、わたくしたち組合員が一丸となって要請打電行動や署名活動にとりくんだ成果と言えます。しかし、月例給においては初任給及び若年層のみの引き上げであり、一時金についても勤勉手当から引き上げになったことは不満と言わざるを得ません。今後も賃金水準の改善にむけて、組合員のみなさまのさらなる団結をお願いします。稲沢市では、スクール・サポート・スタッフが増員され、働き方改革が一歩ずつ前進しています。また、教育研究会の推進委員会が三年に一度の設置を基本とし、各部会の実情に合わせて柔軟に設置できるようになり、じっくりと時間をかけて教育研究活動をすすめられるようになりました。
 まだまだ多忙な毎日ではありますが、少しずつその解消にむけて、とりくみがすすんでいるのも事実です。これらは、わたくしたちの「現場の声」が確実に届いている成果だと考えます。
 今後もわたくしたち組合員の「現場の声」を関係機関に伝え、対話を繰り返していく決意です。定期委員会や白書アンケート等を通して、積極的にみなさまの声を聞かせていただけると幸いです。
 最後に、稲沢教組は教育に責任をもつ教員組合として、地域や保護者に信頼される教育活動をすすめていきます。子どもたちの明るい未来のために、組合員一人一人の力を結集し組合活動を推進していきましょう。
                                                  稲沢市教員組合執行委員長
横 山 光 太 郎